目次
求職者のホンネを暴く、キラー質問とは?
皆さん、こんにちは。
さて、採用面接の場面では、「キラー質問」と呼ばれるものがあります。
◆キラー質問(キラー・クエスチョン)とは、
一般に相手の本音を引き出すポイントとなる質問、
物事の核心を突く質問といったものを指します。
想定問答にはない、その場で答えなければならない質問のことです。
さらに、その答え方を間違えると「不合格」に直結してしまう、
危険度の高い質問です。
これは、ちょっと注意する必要があるので、今回、取り上げました。
「あなたにとって、仕事って何ですか?」
面接官からの質問は、これだけです。
すごくシンプルな質問ですよね?
ただ、不用意に答えられるような、簡単な質問ではありません。
一筋縄ではいきません。
だから、厄介です。
求職者の価値観が、頭の中が丸見えになってしまう「危険な質問」です。
ダメな回答例
さきに、ダメな回答を教えておきます。
「私にとっての仕事とは、お金や生活をするために必要なものです」
これが、最初に浮かびそうな答えだと思いませんか?
でも、残念ながら、最もダメな回答です。
あなたが言いたいことは、分かります。
思考パターンとしては、おそらく、こんな感じだと思います。
わたしが仕事をするのは、生活をするため。
↓
その、生活をするために必要なものが、お金。
↓
だから、私はお金のために仕事をする。
・・・ということだと思います。
たしかに正論です。
大正解です。
でも、お金や生活をするために仕事をすることは、
別にここで聞かなくても、誰でも分かることだと思います。
ですので、面接の場面で、その「分かりきった回答」をしてしまうと、
マイナスの印象につながる可能性が高いので、注意して下さい。
他にも、類似のダメ回答をあげておきます。
「私にとっての仕事とは、報酬を得るための手段です」
「私にとって働くということは、余暇の合間にある苦行です」
「仕事について、突き詰めて考えたことがありませんでした」
「生きる為には、働くのが当然だと思っていたので、うまく言葉が見つかりません」
「いままで、一度も、正社員として働いたことがないから、わかりません」
特に、面接の場面においては、
嘘はつかずに、正直に回答する必要がありますが、
相手にマイナスの印象を与えると分かっているのに、
バカ正直に答える必要はありません。
面接ではこれから紹介する、別な回答を用意しておき、
面接相手に好印象を与えるように、準備することが大切です。
仕事に対してどんな価値観を持っているのか?
ここで面接官が知りたいのは、
あなたがどういうスタンスで仕事に臨んでいるのか?です。
面接官は、履歴書や職務経歴書には書いていない、
あなたの価値観を知りたがっています。
先ほどのダメ回答の心理状態を考えてみると・・・
◇本当はやりたくないけれど、やらねばならないもの
◇お金を得るための、時間の切り売りだと思いつつ、割り切らねばならないもの
◇ロボットのように、言われたことだけ、淡々とこなせば良いもの
◇生きていく為の最低条件として、イヤでもやらざるをえないこと
というような心理状態が、透けて見えてきます。
ダメ回答に共通する点
○お金を稼ぐためだけのもの
○安定した生活をするための手段
○これまで一度も真剣に考えたことがない
というような浅い答えでは、
「働くことに対する意識が低い人」と思われてもしょうがないと思います。
つまり、こんな回答をしてしまうと、
本当に残念な結果として、
面接で落ちまくります。
合格者の回答例
さて、ダメな考え方、ダメな回答は理解していただけたと思います。
そのダメ・パターンを外せば、あとは基本的にOKです。
どんなキーワードを入れるかは、あなたの好みで選んで下さい。
「豊かな人生」を軸にした回答例
私にとって仕事とは、
自分の成長のためにあるものです。仕事は生活の中心にあるものですし、
今後の人生の中心になっていくものです。人生の中心である仕事を
自分の成長と捉え、努力を重ねることで、
一回りも二回りも大きくなり、
豊かな人生を作り上げたいと考えています。
仕事とは、
人生に欠かすことのできない大切なパーツだと思います。もし、働く必要がないほど、経済的に豊かだとしても、
本気で打ち込める仕事を持たなければ、
豊かな人生とは言えないと思うからです。
「社会貢献」を軸にした回答例
仕事とは、自分の能力を活かして社会に貢献することです。
仕事を通じて、社会と、どう関わっていくのか、
社会のために、何ができるのか、
常に考えて実行することだと思います。
私にとっての仕事とは、社会貢献です。
「誰のために何ができるのか」、
「他者を幸せにするために自分にできること」を考えて仕事をし、
仕事を通じて、人の役に立ちたいと考えています。
私にとって仕事とは、
「人の役に立つこと、社会の役に立つこと」だと考えています。
一人ひとりが自分の仕事を一生懸命することによって
社会がより住みやすくなると思っています。
自分の役割を考え、私のすべきことを全うするのが、
社会の中で生きる人間の責任だと思います。
「自分の成長」を軸にした回答例
私は、世の中や、人の役に立つことを目的として仕事をし、
その恩恵として自己成長や自己実現につなげていきたいです。
私にとって、仕事は、ただ報酬を得るための手段ではなく、
周りとのコミュニケーションの取り方、接し方、仕事の進め方、取り組み方等、
いろいろな面で勉強になることが多く、その一つ一つを吸収し、
自分を成長させていく為のものと考えております。
合格者の回答例:アレンジバージョン
中高年40代以上のベテラン向け
●「生きがい」を軸にした回答例
私にとっての仕事とは、生きがいそのものです。
社会人になってから現在まで、長年、営業職として働いてきて、
自分という人間を信頼して、お客様に商品を買っていただけることが
何より幸せでした。これからは御社のプレイングマネジャーとして、
自分自身も仕事を楽しみつつ、部下たちにも
営業職の楽しさ、出会いの素晴らしさを伝えていきたいと考えております。
高校生の息子を持つ、40代シングルマザー
いまの私にとって、仕事の目的とは、
高校2年の息子を無事に大学へ行かせることです。子供を養いながら、大学の入学金を貯めること。
母として、親としての、責任を果たすこと。それが、私にとっての仕事です。
※これはちょっとリアルな例です。↑
これまでの、他のOK回答例とは、ちょっとポイントが違うと思います。
サラッと読むと「お金を稼ぐこと」が目的だと言っているので、
ダメ回答になりそうですが、これはこれで、正解だと思います。
「母として、親として、家族のために働く」
という回答ならば、充分、合格に値すると思います。
ここまで言われたら、誰も、彼女に反論はできないと思います。
家族のために働くというだけで、
充分、理由として成立すると、私は思っています。
まるきん流・最強の回答例
私がこの質問を受けたら、もう、ほぼワンパターンな回答です。
●面接官:「あなたにとって、仕事とは何ですか?」
●まるきん:「私にとっての仕事とは、過去の自分に対する挑戦です」
・・・たったこれだけです。
余計なことは言わず、サクッと終わらせます。
私の回答に含まれる要素としては・・・
◇自分に対する客観的な視点
◇自分で目標設定して、達成する姿勢
◇常に未来志向で、変化を恐れない
という感じだと思います。
このセリフを言うと、
一瞬だけ、沈黙の時間が流れますが、
言葉の意味を理解した、面接官の、
ほぼ全員が「なるほど」と納得してくれます。
ここまで言葉を集約させると、追い討ちの質問は来ません。
「つまり」とか「言い換えれば」という補足説明も不要です。
面接官は、あなたを「使える人間だ」と思うはずです。
使い方のポイント
使い方のポイントは、短く、キッパリと言い切ること。
言い切ったら、あとは無言で相手の目を見るだけ。
弱気になって、余計な説明をベラベラと、付け足さないこと。
付け足すほど、ボロが出るので、沈黙に耐えること。
そうすれば、この質問への回答としては、合格点だと思います。
さいごに・・・キラー質問への理解
さて、本日はサラッと終わります。
キラー質問への回答という場合は、いちいち細かい説明をするより、
さきにNG回答例とOK回答例を、見て頂いた方が、良いかと思いました。
ダメ回答には、ダメな理由があり、
OK回答には、OKな理由があります。
私のブログをせっかく読んで頂くなら、
その違いとポイントまで、理解して頂きたいと思いました。
あなたが面接の場面で、落ち着いて対応されることを祈りつつ・・・。
本日も最後まで読んで頂き、有難うございました!