中高年男性のあなたが年収条件を下げられない3つの理由
皆さん、こんにちは。
今日のテーマは、中高年の転職です。
この分野は、私がメインに扱ってきた領域です。
人材業界歴20年の私は、最初の5年を除き、15年以上、中高年の転職をメインに活動してきました。
具体的に言うと、40代、50代、60代の方の「正社員・転職支援」を行ってきました。
本日は、そこでの体験談を踏まえて、実情をお伝えできればと思います。
まず、本日の記事のまとめとなります。
●この記事の対象となる方
*40代、50代、60代の方
*男性、家族持ちの世帯主向け(子供の教育や親の介護も含む)
*地域、職種を問わず
●この記事を読んで分かること(あなたにとってのメリット)
*首都圏と地域都市の違い
*求人募集時の年収条件に差がある理由
*転職を考える上でネックとなるもの
*中高年世代に共通する悩み
●最終的な結果(あなたのゴール)
*転職活動を行うにあたって、何を優先するべきかがわかる。
*それを解決するための、仕事さがしのやり方
中高年のベテランを募集する際の「最低」給与条件
私は以前の職場において、中高年シニア層に特化した人材紹介をメインに活動していました。
当時、私と面談された方々は、下記のような感じです。
*企業規模:大企業、及び子会社、グループ会社
*退職理由:早期退職制度、人員整理(いわゆるリストラも含む)
*役職・ポジション:管理職、部長・課長クラス
*年齢:45歳-60歳
*性別:男性8割:女性2割
*学歴:ほとんどが4年制大学卒
皆さんもニュース等でご覧になったことはあると思います。
誰もが知っている、いわゆる大手企業の中高年リストラ対象者の方々です。
私が担当していた、中高年に特化した人材サービス
これらの大企業の早期退職者に登録して頂き、
求人企業とのマッチングを行い、転職を成功させるのが、当時の私の仕事でした。
*転職先:中小・ベンチャー企業
*役職:社長の右腕役、番頭さん的なポジション、マネジメント業務
*転職後の雇用形態:正社員
で、その際にネックとなるのが、本日のテーマである、希望年収です。
大企業経験者が希望する最低給与額
首都圏(一都三県)と、地方都市では、年収のレベル感が違います。
その差はだいたい、100万円です。
●首都圏における最低希望年収:500万円
●地方都市における最低希望年収:400万円
これは、私が大阪時代と東京時代の両方を比較してみた、リアル値です。
分かりやすく言うと、
●東京では、年収500万円以上じゃないと、応募がない。
●でも、地方都市では、年収400万円以上なら、応募がある。
これはあくまで、私の経験値です。
「大企業のホワイトカラー中高年に特化した、正社員の紹介事業」
をメインにしていた私の印象です。
ここはみなさん、異論があるかと思います。
「その通り」「いや違う」「正しい」「間違っている」など・・・。
あなたが言いたいことはあると思います。
・・・が、とりあえず、話を先に進めます。
首都圏の中高年には、年収400万円は低すぎる
私の場合は、中高年に特化した転職エージェントです。
様々な求職者のデータベースから、実際にスカウト募集をやってみた感想としては、
大阪では年収400万円以上であれば、それなりに応募はありました。
岡山、金沢でも仙台でも、400万円以上であれば、応募がありました。
その多くは、「地元で働きたい」という方々でした。
しかし、東京を中心とする、千葉、神奈川、埼玉県の一都三県。
いわゆる「首都圏」に住む家族持ちの中高年には、年収400万円は低すぎる。
その給与では、家族を養うことが出来ない。
従って、当然の結果として「誰からも応募がない」という状況でした。
なので、求人企業を訪問して、社長と話すときに、そのことを伝えていました。
「社長、年収500万円だと、最低条件です」
「それ以下の金額ですと、応募が無いと思います」
「仮に応募があっても、社長が希望されるキャリアの方々ではありません」
毎回、求人企業に対して、この最低給与額を伝えないといけません。
じゃないと、採用活動自体が無意味になるので、ここは必ず伝えていました。
あと、この記事を読まれているあなたに、誤解して頂きたくないのですが、
転職エージェントとしての私が、
自社の成功報酬フィーを多くしたいために
転職者の年収額を無理やり吊り上げたいのではなく、
やってみた実感として、「応募される人がいない」からです。
そもそもですが、
私の場合は、転職エージェントなので、ハローワークには掲載していません。
非公開求人なので、リクナビ、マイナビ、エンジャパンといった
自社が契約している転職サイトにしか、求人情報を開示していません。
そのサイトの登録者に対して、スカウトメールを送って、面談が基本パターンです。
当然ですが、公開求人ではないので、人の目に触れる機会も、さほど多くありません。
ここで状況を整理しますと・・・
●社名公開のオープンな求人ではない
●限られた転職サイトにだけ掲載している
●給与条件も、大企業と比較すると劣る
これでは、たしかに、応募者が少なかったのも、止むを得ないのかもしれません。
じゃあ、なぜ、年収を下げられないのか?
ここで本題に入りますが、
中高年の方が希望年収条件を下げられない理由には、主に3つあります。
中高年が、転職活動をする際に特に気にするのは、下記です。
①住宅ローン
②子供の教育費
③親の介護
書いてしまえば、当たり前の項目ばかりかもしれませんが、この3つです。
私が求職者と面談をした際に、この3つが
「応募をする上での心理的なネック」になっていると分かりました。
私の想像以上に、これが重くのしかかっています。
一つ一つ、見ていきましょう。
①住宅ローン
住宅ローンは大変は大変ですが、人生上の必要経費だと思います。
場合によっては、前倒しで支払いも可能です。
早期退職制度の割増退職金を利用して、残りを一気に払ってしまうというのもアリです。
②子供の教育費
教育費は、ご本人と、お子さんの年齢によって大きく変わります。
例えば、すでに大学3年生とかであれば、あとは残り1年です。
すぐに卒業して社会人になるだけなので、ほぼ終わりです。
ただし、ここがまだ、小学生の低学年とかですと、話は違います。
「パパはあと20年は頑張らないとね・・・」という話になります。
③親の介護
介護は、本当に個人個人で違うと思います。
●家のローンは払ったら終わりです。
●子供の教育費も、育ったら終わりです。
でも、親の介護は、場合によっては、仕事をかえる、実家に帰る、
という決断が必要となります。
あなたが40代であれば、今はご両親が元気でも、10年後は、分かりません。
場合によっては、転居、転職、独立、起業、帰郷、移住があるかもしれません。
介護は、家族や身内が時間と労力をさくか、人にお金を払って頼むかという
「身内か、他人か」の、どちらかしかありません。
何よりも、何年で終わるという見通しが立ちません。
3つともある場合は年収を下げられない
この3つが、3つともあると、転職する際の年収を下げられません。
よくあるパターンですが、本人としてはやりたい仕事がある。
でも、その仕事の年収が低いので、家族を養えない。
だから、年収500万円以上の、なるべくリスクの低い求人案件にしか、応募が出来ない。
結果的に、第二志望の「安全性の高い無難な仕事」への応募が増える感じです。
これが首都圏に住む、男性、中高年の方のリアル感想です。
やりたい仕事はあるけれど、家族を養う為の収入を優先する。
おそらく、これを読まれているあなたにとっても、
ここが現実的な落としどころだと思います。
なので、私は今日、あなたに言いたいことがあります。
パパが大変なことは、 このまるきんも、 分かっていますよ。 |
このことを言いたくて、今日はこの記事を書きました。
全国の家族持ちのお父さんたちに対して、どうしても、言いたかったのです。
家族のために、やりたいことを我慢しているお父さんは、本当に多い。
「自分は良いけど、子供のために」と考えるお父さんは、本当に多い。
「子供が社会人になるまでは」がエネルギー源になっている方も、本当に多い。
でも、色んな悩みがあっても、人には言えないと思います。
だって、男に生まれたから。
だって、父親だから。
もしこれが、ひとり身であれば、
年収の額にこだわる必要は、それほど無いのかもしれません。
自分と親の介護だけ考えれば、
とりあえずはOKというケースも多いと思います。
家族のために生きる
私も含む、全国のパパ軍団は、自分以外の家族のために、生きています。
子供の教育という「自分より後に生まれた人」のために、はたらく。
親の介護という「自分より前に生まれた人」のために、はたらく。
つまり「過去と未来と現在」を、ひとりで切り盛りしなければなりません。
・・・私はそんなあなたを、応援しています。
中高年のがんばるパパ向け転職エージェント
さて、ここからは別件です。
リアルな活動に、目を向けましょう。
あなたが転職活動中ならば、その年収条件を満たす会社を探す必要があります。
それにあたっては、下記のエージェントを活用されたら良いと思います。
ヘッドハンター経由で年収2000万を狙える最強3サイト
★現状年収500万以上の方(あくまで自己申告・所得証明の必要なし)
★シンプルに年収を上げたい方
★年収800万-2000万クラスの求人を探したい方
★外資系、グローバル、エグゼクティブを希望される方
★国内のハイクラス求人をぜんぶ見て、次を決めたい方
★このタイミングで、勝負したい方
★ヘッドハンター経由で転職したい方、
★忙しくて転職活動ができない方
★厳選した良い求人にだけ、応募したい方
★今の仕事より刺激的な仕事をさがしている方
【ホンネの話】
ハイクラスはキャリア重視で応募できる企業が少ないので、3つとも登録が基本です。
逆に言うと、本気でさがすなら、1つに登録だけじゃ、ほんとうにもったいないと思います。
事務系スペシャリストに強い転職エージェント
★40代/50歳以上のシニア層
★管理部門(人事・経理・財務・総務・法務・一般事務)の経験が豊富な方
★士業(公認会計士・税理士・弁護士)の資格をお持ちの方
★求人対応エリア:全国(東京、神奈川、大阪、愛知、福岡が多い)
★上場企業、中小企業、ベンチャー企業まで、幅広い求人をさがしている方
※下記の記事には、MS-Japanとジャスネットキャリアの2社について紹介していますが、
ジャスネットキャリアは「20代-30代を対象とした転職エージェント」ですので、
40代以上の方は、MS-Japanへの登録をおすすめします。
日本人の転職の「王道」
★日本人の転職なら、この3社からスタートするべきだと思います。
★年齢・性別・職種・エリアに関係なく、幅広く対応しています。
★求人の数も、質も、どれも高レベルだと思います。
★業界のトップ3を外しての転職活動は無いと思います。
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★常勤 / 非常勤監査役 / 社外取締役/CFO / 管理部長/工場長
★正社員、契約社員、顧問契約など、さまざまな雇用形態の求人がある
さいごに・・・働くパパたちへ
以上、40代以上の中高年が年収条件を下げられない理由でした。
今日は、本当は別な内容の記事を書く予定でしたが、変更しました。
兵庫県にお住まいのKさんから、お問合せメールを頂いたので、
それに対する、私なりの応援メッセージという意味もあります。
私はこれからも、家族のために、一生懸命に働くパパの転職を支援していきます。
改めて、宜しくお願い致します。
本日も最後まで読んで頂き、有難うございました。