【転職10回】逃げ転職のデメリット・成功のカギは人間関係づくり
皆さん、こんにちは。
本日は、なかなかハードコアなタイトルです。
転職するかしないかの判断は、それほど単純ではありません。
あなたがもし、今の職場を辞めたくなったら、
今の職場にいることで得られる、メリットを想像してみて下さい。
なるべく良いところをたくさん、挙げてみて下さい。
もし、51対49で、1つでもメリットの方が多いなら、数字上は辞めない方が合理的な選択です。
わざわざやめる必要はありません。
ただこれは、あくまで想像上の話です。
あなたの感情面は無視しています。
実際のところ、辞めたいと思うときは、
感情的には「辞める90%:残る10%」くらいの割合になる場合が多いので、
そうなると「退職したい」という気持ちが、背中を押す場合が多いと思います。
転職で、すべての課題が解決するわけじゃない
基本的なことですが、転職することで、
現状の課題がぜんぶ解決することはありません。
デメリットも当然、あります。
次の会社に移籍してから「失敗した、前の会社の方が良かった」ということも大いにありえます。
本日は、転職10回の私自身の経験も交えながら、
まずは「転職のデメリット」にフォーカスを当てていきたいと思います。
会社はなるべく辞めないほうが良い・・・しかし、
まず、私の基本的な考えですが、
「会社はなるべく辞めないほうが良い」と思っています。
今の職場で、給料を貰い、成長しているという実感があり、
且つ、人間関係がとくに問題なければ、現状維持で良いと思います。
ただ、その一方で、全く逆の考えもあります。
「会社を辞めたい」と強く思った時は、自分の気持ちにウソをついてまで、
今の職場に居続ける必要はないと考えています。
その理由は、こんな感じです。
*人生は、あまりにも短い。
*死ぬ瞬間に「わが人生に悔いなし」と思えれば、充分。
と、シンプルに思うからです。(笑)
したがって、自分の体を壊したり、心を壊したり、
体と心の両方を壊してまで、その会社にいる必要は、全く無いと思います。
ただ、なんでもかんでも、前に進めば良い、ということではありません。
あなたには、以下のデメリットを認識した上で、正しい決断をして頂きたいと思っています。
転職がうまくいくかどうかは、ギャンブル
転職後、過去の職場と同じように、活躍できるかどうかは誰にも分かりません。
過去の成功体験はすでに終わったことであり、未来への保証にはなりません。
周りを見ていますと、転職後のスタートダッシュの成功率は、それほど高くないという印象です。
特に、業界チェンジ、職種チェンジをすると、まさにゼロからスタートです。
前の職場で、あなたがどれだけ優秀なエース社員だったとしても・・・
次の職場で、ゼロから企業文化・仕事の進め方・人間関係に慣れながら、
即戦力として結果を出すのは、正直なところ、大変です。
また別の側面として、転職によって
「現状の課題や不満」は解決されるかもしれませんが、
「今の職場でのメリット」や
「今の職場にいれば得られるはずの権利」を失う可能性があります。
それには、下記のようなものがあります。
<転職することによって失われるもの>
「社内の評価」
「給与やポジション」
「仕事の進め方における自己裁量権」
「経営陣への発言権」
新しい問題に直面するリスク
場合によっては、転職により、新しい問題に直面するリスクも大いにあります。
●あなたが入社した会社が、たまたま業績のピークで、
そこから、年々、売上が落ちていく場合もあります。
●あなたが入社した翌年に、その会社の経営陣が交代し、
経営方針が大きく変わって「花形だった部署」から
「お荷物の部署」へ異動になる可能性もあります。
●会社の人事・給与制度の改定があって、評価基準が変わり、
次の年から、年収が低くなる可能性もあります。
●入社前に聞いていた話と入社後の会社の実態が、
ぜんぜん違っていたというケースもあります。
「自分が努力すれば報われる」とか、
「わたしが死ぬ気で頑張ります」といった
単純な話じゃなく、今回のコロナウイルスのように、
外部環境も含めて、不確定要素を多く含んだ危険なワナが、
転職の向こう側に潜んでいます。
いつも、何かが、かくれています。
転職には、突破するパワーが必要
転職には、かなりの時間とエネルギーが必要です。
あなたが新しい職場で結果を出すまでの流れ
①在職中に転職活動をして・・・
↓
②次の会社が決まって・・・
↓
③現職の引継ぎを無事に終えて・・・
↓
④新しい会社に入って・・・
↓
⑤そこで早めに結果を出す。
・・・この流れは、かなりのエネルギーを必要とします。
状況によっても大きく変わりますが、
私の経験上、上記の①-⑤が完結するまで半年くらいかかります。
対人面には特に気を遣う必要がある
特に、対人面において、気を遣う場面が多くなります。
<前の職場の人間関係>
①「退職の申し出をしたら、会社側の反応が変わる」
②「退職日が決まってから、辞めるまでの、同僚たちの微妙な接し方」
<つぎの職場の人間関係>
③「その会社の社風を理解して、自分の価値観と一致させる適応力」
④「会社や上司に評価される成果は何かを、早めに理解しておく」
⑤「ゼロからの人間関係づくりと、社内の危険人物を把握しておく」
上の項目の中で、特に重要なことは、⑤です。
ここは早めに把握しておくべきだと思います。
ちなみに、危険人物とは、別に犯罪者とかじゃなく、
新参者である私やあなたに、悪影響を及ぼす可能性がある人物という意味です。
【重要】あなたに悪影響を及ぼす人物・4タイプ
●社内の情報通タイプで、何でも知っておきたい人
●他者の批判や小言が多く、他人の失敗をエサにして生きている人
●新参者には先輩風を吹かしたい、ちょっと面倒な人
●普段は人畜無害だが、敵にまわすと厄介な人
ごめんなさい、結構リアルに書いています。(笑)
あなたの周りにも、こんな人はいますよね?(笑)
で、新しい職場にも、ちゃんと、こんな人たちはいるのです。(笑)
・・・話を戻します。
「新参者」であるあなたにとって、
転職先にどんなリスクが潜んでいるかは分かりません。
そして、多くのリスクは、人によって、生み出されるリスクだったりします。
これらの面倒な人たち4タイプは、言うまでもなく、
あなたにとっての「予測不可能な未知のリスク」となります。
まずやるべきことは、人間観察
繰り返しになりますが、転職したあなたが
まず最初にやることは、職場内の人間観察となります。
私は転職歴10回なので、これらには多少は慣れましたが、
最初が肝心なので、丁寧に、慎重に進める必要があります。
入社初日、新しい職場であなたが自己紹介をする時から、
同僚による「査定」が始まります。
彼らは注意深く、あなたの言動をチェックしているはずです。
「自分たちのコミュニティにどんな影響をもたらす人物なのか?」
「自分たちの敵なのか、味方なのか?」
「自分の仕事にどんなメリット・デメリットが生じるのか?」
あなたに対する新しい同僚たちの反応
特に、既存の部署へ新加入する場合は、新しい同僚ばかりです。
入社したばかりのあなたに対する反応は、下記のような割合です。
①「あなたに好意的な人たち」が、だいたい50%、
②「お手並み拝見・高みの見物というスタンスの人たち」が25%、
③「まったく無関心という人たち」が25%程度です。
※③の無関心は、とりあえずはOKな部類だと思ってください。
こんな新しい人間関係のうずへ巻き込まれていくことが、
毎回、いつも、絶対に起こるのが転職です。
あなたが、真面目な人・繊細な人ならば、
想像するだけでストレスを感じるかもしれません。
気が弱い人にとっては
「アウェイな環境で自分を値踏みされている」と感じるかもしれません。
前章の見出しに「突破するパワー」が必要と書きましたが、
これは絶対条件です。
新参者は、新しく来た転校生
入社して、早めに結果を出すまでは、緊張の連続です。
初日からギアを一段、上げないと、あとあと、しんどいことになります。
「今度、入った人って、どんな感じ?」とか
「前職は●●で、●●というポジションだったらしいよ」とか、
まさしく「新しく来た転校生」のようなあつかいです。
その好奇の目は、あなたが彼らが納得するような実績や結果を出すまで、ずっと続きます。
まさに「新参者の宿命」と言ってよいでしょう。
転職することで、失われる時間
冒頭でもお伝えしたように
*人生は、あまりにも短い。
*死ぬ瞬間に「わが人生に悔いなし」と思えれば、充分。
という考えが、私の基本です。
ただし、もし、転職しなければ、違った人生になったはずです。
その時間と労力を、別なことに充てることができたと思います。
もっとスキルアップすることができたかもしれません。
それからすると、仕事上で、一つの分野を極めたいという目標があるならば、
転職し、環境を変えることで、どうしてもマイナスやロスが生じる、と思います。
失敗しないための予防策
私もあなたも体は一つ、選べる道も一つだけ。
どれか一つしか選ぶことはできない。
それが人生です。(笑)
たまたまですが、私の仕事は転職エージェントですので、
「転職活動の経験」自体が、大きな財産となります。
自分が体験したことを、そのまま求職者へ伝えることが出来ます。
そこで「疑似体験」をしてもらうことで、
その方が失敗しないように、予防策を考えることができます。
自分が何度も転職してきたおかけで、
中途入社の「雇われる側」の気持ちも、分かるようになりましたし、
中途社員を「雇う側」の企業の考え方も、よく見えるようになりました。
そしてなにより、これまでの転職経験がなければ、
この記事を書くことすらできなかった訳ですから、ラッキーです。
まさに、経験は知識に勝る・・・です。(笑)
逃げ逃げ転職
・・・話を進めます。
苦しい時期に職場を変えると、その苦しさからは解放されますので、
一瞬は「改善した」ように見えます。
ただ、本質的な解決にはなっていない場合も、中にはあります。
ドライバーには、交通事故を起こしやすいタイプの人がいるように、
会社で人間関係トラブルを起こしやすい人は、
環境が変わっても、また同じことを繰り返しがちです。
仕事ができない人は、仕事内容だけが変わっても、やはり仕事はできないままだったりします。
仕事が出来ない人と言われるタイプの人には共通点があります。
それは、思考パターンが、ズレている人です。
職場において求められている仕事の優先順位、仕事の本質、着地ゴールを理解していないと、
間違った思考パターンで仕事をこなそうとしてしまい、結果的に間違った行動を取ってしまう。
それで余計に間違ってしまう、まさに悪循環スパイラルです。
まとめ・・・辞めたい理由とまっすぐに向き合う

・・・話を戻します。
つまり、前の会社で苦しかった・辛かった理由はなんだったのかを、
目を逸らさずに、見つめ直す必要があります。
まっすぐに向き合う必要があります。
よくある事例ですが、もし仮に、ブラック企業に入ってしまったと後悔しているケースでも、
事前調査が十分であれば、その企業文化が自分に合いそうか、
離職率などは事前にある程度は分かったはずです。
しっかり自身の改善を伴う転職ならば、「逃げ癖」はつかないでしょう。
でも残念ながら、辛いことがあると
すぐに会社を変えてしまう人が多いのです。
「自分は悪くない」という自己正当化の発言が多く、
「職場や上司を批判して終わり」という人が多いのです。
キャリアチェンジ
みんながみんな、人のせいにするタイプではありません。
「思い切ってキャリアチェンジしたが、前の職場ほど活躍できなかった」という人もいます。
主体的に生きようとチャレンジした結果なので、個人的には共感します。
もちろん、一時的に見たら、その転職は失敗に映るかもしれません。
あくまでも、今日現在で考えたら、そう見えるだけの話です。
今日は、単なる通過点です。
未来はまだ、分かりません。
不平不満を言いながら、現状の仕事を惰性で続けている人よりも、
100倍も1000倍もマシだと、個人的には思います。
「やらずに後悔」よりも「やって反省」の方が、
人間らしい生きざまだと思うからです。
以上、本日は、転職のデメリットについて書いてみました。
今後、あなたがどんな人生を選択されるにせよ、
現状を変えたい、突破したいという気持ちは、大事にしてください。
ただ、ここまで述べてきたように、人間関係のリスクは、大なり小なりあります。
そこは、慎重になって、足をすくわれないように、注意してください。
本日も最後まで読んで頂き、有難うございました。