【外資系転職】失敗して後悔する前に理解しておくキャリアとリスク

★ 仕事とキャリアを考える
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失敗して後悔する前に理解しておくキャリアとリスク

皆さん、こんにちは。

さて、本日のテーマは「はじめての外資系企業へ転職」です。

外資系なので「英語が得意な方」だと思います。

まずは、本日のまとめをご覧ください。

●この記事の対象となる方

20代から35歳くらいの方
英語を使った仕事がしたい方
外資系企業、グローバル企業に挑戦したい方
キャリアアップ、スキルアップ、キャリアチェンジを考えている

●この記事を読んで分かること(あなたにとってのメリット)

・外資系の注意点とリスク
・日系企業と考え方の違い

●最終的な結果(あなたのゴール)

応募する際のポイントが分かる、
リスクを回避し、キャリアアップを実現

 

さて、ここからはちょっとトーンが変わります。

あなたが得意な語学力を活かしたい気持ちは分かります。

外資系でバリバリはたらきたい気持ちも分かります。

 

ただし、その前に、現実を知っていただきたいと思います。

 

このブログでは、外資系に特化した転職エージェントをいくつか紹介していますが、
TOEICのスコアばかりを気にすると、やけどする可能性が高くなります。

日系企業とはちがう部分が多いので、ちょっと冷静になってから、行動に移してください。

私自身も、過去に外国資本の会社で就業経験があります。

米国に本部がある会社の日本法人。(子会社)

ヨーロッパに本部がある会社の日本法人。(グループ会社)

その時の経験を踏まえて、なるべくフラットに、書いていきたいと思います。

早速、本題に入ります。

外資系ではたらくメリット:5つ

成果を出せば、高収入が得られる

日系企業よりも高い収入が得られる実力主義なところが最大のメリットです。

若くても成績が良ければ発言力も増し、
居心地も良くなり、自分の裁量で仕事ができます

年齢や経歴に関係なく活躍できる

早く入社したから偉いという、日系企業にありがちな年功序列という考え方が希薄。

年齢による上下関係はあまりなく、風通しの良い雰囲気。

実現可能性の高いアイデアがあれば、若手にもチャレンジの機会を与えてくれる。

とりあえず実務経験をどんどん積んで、短期集中キャリアアップしたい人に向いている環境。

業務スピードが速い

一般的な日系企業の2倍くらいのスピードで、すべてが動いています。

常に複数の業務を同時並行で進めなければならないため、

優先順位をつけて効率よくこなすことが必須です。

経営判断の際の、ジャッジも早いので、やりやすさも大いにあります。

外資系は決まって動き始めたら、余計な邪魔はなくなるので、仕事はしやすいと思います。

日系企業は、一つ一つのジャッジにも時間がかかり

実行にあたっても、社内に関所がたくさんあります。

日本では物事を進めるにあたって、事前の根回しが必要で、

それを怠ると、ほぼ協力は得られません。

つまり、あなたの業務がストップします。

ワークライフバランス重視

日系企業において、特に長時間労働が当たり前の職場では、
上司よりも早くオフィスをでることに、ストレスを感じることがあります。

【日系企業における残業する社員への評価】

残業する社員=真面目で、責任感のある社員

早く帰る社員=プライベート優先で、責任感に欠ける社員

という印象を持たれることは、ゼロではありません。
むしろ、まだまだ多いと思います。

どちらかと言えば、社歴の長い日系企業ほど、残業を美化する傾向があります。

それとは違い、外資系企業は成果を重視しています。

そのため極論をいうと成果が出てさえいれば、
早めに帰るのもOKとされる場合もあります

自分がリフレッシュするための時間、
スキルアップのための時間、
家族や親しい人との時間など、
プライベートも大事にすることは、何ら問題ありません。

さまざまな国の文化・商習慣に触れることができる

これを一言で言うと、多様性です。

外資系企業の社員は、多国籍であることが一般的です。
日系企業のように、ほぼ日本人だけで構成されているというケースは稀といえるでしょう。

また、日本に進出している企業は、その他の国々にも進出している場合が多く、
各国での業務を経験している社員も多いことから、
さまざまな国の文化や商習慣について学ぶ機会が多くなります。

日本国内の企業で働いているだけでは、なかなか得られない経験ができるのは
今後のキャリアにとって大きなメリットといえるでしょう。

 

外資系ではたらく注意点:5つ

成果主義

シンプルに言うと、成果主義。
「残業時間が長いヒト=頑張っているヒト」だとはみなされない。

日本の場合、残業をこなして当たり前の文化ですが、外資系は効率重視の場合が多いです。

なので、労働時間が長いことが、「美徳」ではありません

 

ここはあくまでミッションに対する
「セルフマネジメント」=「自己管理」の領域なので、

成果に直結しない長時間の労働は、
無意味だと思われる場合が多いと思います。(つまり無能な人間

むしろ短時間で成果を出せる人のほうが「優秀な人材」と評価を受ける場合もあります。

プロセスではなく、数値や、アピールできる実績がないと評価につながりません。

ルールや制度が明確ではない場合がある

組織としてルールが決まっている日系企業と違い、
意思決定は直属の上司(要するにボス)に委ねられることが基本です。

となると、上司の好みや主観による判断に、
納得できないまま、従わなければならないこともあります。

レポートラインを意識する

レポートラインとは上司と部下の「報告経路」 のことです。

通常は、社長⇒担当役員⇒部長⇒課長⇒あなた、
のような感じで、順番に権限が委譲されていきます。

 

ここで、誰が誰の上司で、誰が誰の部下なのか、明確になります。

部下は上司に対して、重要な意思決定を求めたり、業務報告を行います。
上司は部下に対して、タスクの遂行や進捗報告を求めます。

 

このコミュニケーション・フローを、レポートラインと呼びます。
このライン上の登場人物が、人事評価の際に、あなたを評価する人たちです。

 

なので、特にコミュニケーションを取る必要があります。
どの会社でも言えることですが、自分の上司に嫌われたら終わりです。

 

自分の意見を表明する

自分の意見を言葉で伝えるのが基本です。まず、きちんと自分の意見を言うこと。

「その場の空気を読んで」とか、

「相手の気持ちに寄り添った」とか

「状況から察する」といった、

こんな日本人同士じゃないと成立しないコミュニケーションは、期待できません。

自分で言葉にして伝えることが重要です。

また、その際は、わかりやすく結論から話すことが基本です。

その際の「要約」や「たとえ」がうまい人はスマートな人だと判断されます。

個人主義

日系企業のような、みんなで頑張ろうというチームプレーではなく

基本的には自分の責任で業務を遂行するため、

個人競技に近く、孤独を感じることもあります。

 

 

外資系に向いている人

年収を上げたい

語学力には自信がある、不自由なく使える

*若い世代にチャンスを与える会社で仕事がしたい

*日系企業の年功序列は、自分にとって時間のロスでしかない

*競争があるのは、別に悪いことではない

*厳しい環境に身を置いて、成長したい

成功したい(シンプルに)

*バリバリ仕事をするのは苦にならない

*指示まちじゃなく、自分で決めて、自分の裁量で動きたい

*メンタル面は、別に弱いわけではない

*様々な国籍、人種の中で働いて、自分を磨きたい

*なるべく早めに日本を脱出しておきたい

*将来的には海外へ移住したい

 

外資系に向いていない人

*できれば安定した職場環境で働きたい

競争が好きではない、むしろ嫌い

*成果よりも、プロセスを見て欲しい

*報酬よりも、やり甲斐が大事

*なるべく責任を負いたくない

*それほどキャリア志向ではない

*仕事のスピードよりも質を重視したい

*短期的な成果ではなく、腰を据えて働きたい

*自己アピールは苦手だし、下品だと思う

 

外資系と日系企業の違い:6つ(リアルに)

退職金制度がない

日本でも退職金制度がない企業は増えてきていますが、
外資系には退職金制度がない場合が多いです。

 

日系企業のように、終身雇用制度という考えが薄いので、

「もらえるかどうか分からない退職金よりも、今日、高いサラリーが欲しい

という人が多いと思います。

福利厚生が乏しい

日系企業には「社員は家族」という考えが、まだ残っています。

社員寮や社宅、住宅手当、保育園補助など日本企業にはさまざまな福利厚生があります。

しかし、外資系企業ではこれらの手当がないのが普通です。

社内でのやりとり(メール、文書、会議など)は基本的に英語

社内連絡や業務連絡などは英文メールが基本となります。

日本人同士であっても英語でメールを送ることも多く、
翻訳をして読む余裕はないので、英語をそのまま理解できる人が向いていると思います。

ただし、全社メールの場合、英文の下に(親切にも)日本語訳をつけている会社もあります。

あと、当然ですが、海外とのやり取り、会議も英語がベースとなります。

余談ですが、私が若い頃は「テレカン」(テレカンファレンスの略)
と呼ばれる電話音声による遠隔会議も英語でした。

ただ、2020年の今では、Web会議ツールのZoomでしょうか。

業績評価がシビア

成果主義のため、会社が求めるパフォーマンスに満たなかった場合は厳しい評価になります。

また、研修や教育制度が整っている日系企業に比べ、育成するという概念が薄いケースもあります。

成果主義は高い報酬を狙える反面、成果次第では収入が大きく変動する可能性があります。

職種別採用のため「業務に必要な能力が足りない」という理由でバッサリというケースもありえます。

キャリアに対する考え方(キャリアパス)

日系企業でのキャリアは「広く浅くのゼネラリスト」が基本となります。

日本は新卒で入社後、ジョブローテーションで色々な仕事を経験させてくれますが、

外資系企業では、専門分野を極める「狭く深くのスペシャリスト」

基本的なキャリアパスになります。

自分で主体的に動く

仕事においては、基本的に、自分で考えて、自分で動く”自己完結型”です。

先輩社員が手取り足取り、仕事の進め方を教えてくれる風土は、

あまり期待しない方が良いと思います。

日系企業のように終身雇用を前提とした雇用制度ではないので、

数年間勤めてサクッと辞める人も多く、

常に次のキャリアプランを立てておく必要があります。

分かりやすく言うと、「自分の強みは何か」を理解しておかないと、

次の転職の際に困ります

 

【重要】まるきん流・エージェントに確認すべき9の質問

応募に際しては、必ず、下記の項目を確認して下さい。

成功確率を上げるためにも「入社した後のシミュレーション」をして下さい。

「入社したら安泰」という日系企業ではありませんので、気を引き締めて。

 

【重要】あなたがエージェントに確認すべき9項目

①過去にそのエージェントから、その会社へ何名くらい紹介実績があるか?

②今までに、どんな経歴の人物が採用されたか?

③その会社で活躍しているのはどんなタイプの人か?

④活躍している人と、あなたとの共通点はあるか?

⑤給与待遇面だけでなく、平均の在籍年数(離職率)は?

給与以外の魅力には、どんなものがあるか?(社風、経営方針、ビジネスモデル)

⑦あなたが何をすれば、会社に評価されるのか?

海外勤務の可能性はあるか?

⑨仮にそこを5年で辞めた場合、次にどんなキャリアパスが考えられるか?

 

まとめ・応募にあたってのアドバイス

外資と言っても、本当にいろいろな会社がある

外資系と言っても、アメリカ本社、ヨーロッパ本社など、社風も違います

製造業、金融保険業、サービス業など、業界でもまったく違います。

日本法人の決裁権も大きく違います。

また、会社は基本的に入ってみないと分かりません。

となると、日本のクチコミサイトでは情報が拾えない可能性もあります。

「困難」には立ち向かうべき、でも「危険」は避けるべき

ここで私からあなたへ、一つお願いがあります。

 

「困難」にはチャレンジしてください。

でも「危険」避けてください。

 

困難と危険は、まったく意味が違います。

 

困難とは、

自分で克服できること、

努力で変えられることです。

転職にあたっては、なるべく情報を集めて、できるだけ危険を回避してください。

もう一度いいますが、TOEICの点数ばかりを気にして、会社えらびをするのは危険です

 

私のブログをきっかけとして、転職をされるなら、

あなたには良い会社と出会って、活躍していただきたいと思っています。

 

本日も最後まで読んで頂き、有難うございました。