【未経験から事務職】面接で落ちる人の間違った自己PR
皆さん、こんにちは。
さて、本日は女性向け記事です。
女性のキャリアチェンジに多いパターンで、
未経験者が、事務職を希望されるケースがあります。
私の会社でも、事務未経験者を採用することがありますが、
あまりにも同じような返答をされて、不採用になる人が多いので、
ちょっと、コツというか、考え方について、書いていきたいと思います。
まずは、ありがちな失敗例を交えながら説明していきたいと思います。
面接の際のNGなアピール
タイプA:「事務職として、なるべく長く働きたいと思いました」
タイプB:「今後は、腰を据えて働きたいと思います」
この二つは、私が採用面接をする際に、候補者がよく言われる表現です。
一見すると、どこもおかしくはありません。
応募する側からすると、もっともなアピールだと思います。
ただ、この表現を使う人には、残念な人が多いように感じます。
不安な気持ちから転職活動がスタート
AとBの両方に言えることですが、
この表現を使う方は前職が事務でない場合が多い感じです。
例えば、代表的なものは、接客販売。
百貨店や専門ショップ、飲食店などで接客販売をされていた方がよく使われます。
年齢で言うと、だいたい28歳-35歳くらいの女性が多いという印象です。
イメージとしては、20歳前後に、学校を卒業されて、
そこから接客販売の仕事をされ、数年経過し、
今は30歳前後で、その店舗の店長を任せられるくらいのポジションの方。
で、ある日、「ここで仕事を続けても、この先がないかも?」
と、不安な気持ちから、転職活動をスタートされるパターンです。
彼女があせる気持ちは?
*このお店で店長まで行ったら、そこから先のキャリアがなく、頭打ち。
↓
*おそらく給料も頭打ちで、待遇が良くなるとは思えない。
↓
*40歳を超えて、この仕事を続けるのは無理がある。
↓
*今は大丈夫だけど、ずっと立ち仕事は続けられない。
↓
*結婚、出産の後も、長く仕事を続けるとしたら、接客販売はキツい。
↓
*なるべく早めに他の仕事へ代わらないと、危ない。
↓
*いますぐ、事務職へチェンジしなきゃ!
という発想です。
事務職へのキャリアチェンジ
事務職へのキャリアチェンジは、実際、とても多いと思います。
さらに、キーワードを並べてみましょう。
- 結婚、出産、育児からの職場復帰を考えている。
- または、一生独身で生きるつもり。
- 接客・販売以外の売りになる強み、スキルは特に無い。
- ただ、このままずっと立ち仕事は厳しい。
- 若い子が多い職場で働くにも無理がある。
- 絶対に正社員で、時給の安いパートはイヤ。
という流れです。
ただ、この発想にはちょっと無理があります。
間違った自己アピール・その一
で、ここまで来て、記事の冒頭の話に戻ります。
もう一度、自己アピールの部分を読みますね。
タイプA:「事務職として、なるべく長く働きたいと思いました」
タイプB:「今後は、腰を据えて働きたいと思います」
このAもBも、どちらにも言えることですが、
「事務職に就くこと」が目的となっていて、
そこから何をするか、何も無い人が多い感じです。
接客販売の方には申し訳ありませんが、
「一般事務くらいなら、自分にも出来るはず」という、
ちょっと甘い考えの人が、本当に多いと思います。
あなたの強み・スキルは?
面接の際に、接客・販売の方へ「あなたの強みは何ですか?」と私が質問します。
で、アピールされるのはだいたい、下記のような感じです。
- コミュニケーション能力、傾聴力
- 丁寧で、きめの細かい接客
- お客様に寄り添った臨機応変な対応
- 「お客様からのありがとうの言葉が、私のやりがいです」
はい、たしかに気持ちはわかります。
どれも大事ですよね?
でも、今日はあえて言います。
ちょっと厳しい言い方になってしまってごめんなさい。
これって、どう考えても、接客販売のスキルだと思いますが。
違いますか?
おさらい=事務の仕事とは?
<一般事務の仕事の例>
- 文書作成、契約書・資料の作成
- データ入力、チェック、ファイリング、管理
- メール対応、郵便物、電話応対、来客応対など
だいたい、どの会社でも、事務職の仕事は、上記のような感じだと思います。
事務と言うだけあって、対人接客とは違う、
情報の整理、伝達、管理という「要素」が多く含まれています。
まるきんが考える事務の3大原則は?
私は事務職ではありませんが、その仕事をする上で、
心がけるべきポイントは、大きく3つあると思いました。
重要な順番から・・・
- 正確さ
- 速さ
- 美しさ
だと思います。
事務のポイント3つを、理由を交えながら、順番に説明します。
①最優先は、正確さです。
書類のデータの正確性、誤字脱字が無いとかは当たり前です。
社内の業務だけでなく、お客さまとの情報伝達も含めて、
何よりも事務のプロとして、最も優先すべき項目が、正確性だと思います。
別に経理だけじゃなく、営業事務、総務事務でも、求められる精度は同じだと思います。
②二番目は、速さです。
次に私が重要だと考えたのは、速さです。
業務の効率化という面から考えると、事務処理スピードが上がれば、
こなせる量も増えて、生産性があがります。
時間を有効に使うことができて、無駄な残業も発生しません。
世の中から過労死も、ストレスも減ります。
働きかた改革にも沿った考え方です。
③三番目は、美しさです。
書類のレイアウト、帳票類の見やすさ、使いやすさ、利便性です。
データの集計やグラフで、パッと見て、どこに何が書いてあるのか分かりやすい書類です。
見やすいということは、シンプルという意味にもつながります。
事務のスキルが高い女性の書類は、完成度が高く、見栄えの良い書類が多いからです。
④最後にもうひとつ、大事なこと
ここで終わりではありません。
最後に大事なことがあります、それは「おもてなしの心」です。
正確さ、速さ、美しさを全体で包みこむものが、おもてなしの心だと、私は思います。
事務職の本質とは、情報の伝達です。
その情報の伝達をする上で、相手に対する配慮や誠意、感謝をそっと乗せる。
その姿勢が、私が考える「おもてなしの心」です。
間違った自己アピール・その二
で、ここまで来て、記事の冒頭の話に戻ります。
もう一度、自己アピールの部分を読みます。
タイプA:「事務職として、なるべく長く働きたいと思いました」
タイプB:「今後は、腰を据えて働きたいと思います」
ご覧の通り、この人たちに共通するのは「自分の都合」です。
これに私が違和感を感じるのは、
「どこまで行っても自分本位な言い方」だからです。
タイプAの「長く働く」のは、当たり前です、
プロとして雇われた以上、長く勤めてもらわないと、みんなが困ります。
タイプBの「腰を据えて働く」のも、当たり前です、
短期間で辞めるつもりで、入社する人はいません。
このいちいち言葉にしなくても良いこと、当然なことを、
わざわざ面接の時に、自己アピールの時に言ってしまう人たち。
それが、残念だと感じる理由です。
不採用の理由は、自分しか見ていないから
これが、面接で落ちる人たちに共通する間違いです。
自分の都合をごり押しする、押し売りのような印象しか残りません。
本来であれば、会社にとって有益なこと、
仕事を通じて、自分が貢献できる部分をアピールする場面です。
しかし、どこまでいっても、「長く働きたい」という
自分の利益しか考えていないことが、バレバレとなってしまいます。
本当に申し訳ないことなのですが、私が面接官だった場合、
この種の発言をされる方は、全員、不採用です。
厳しい言い方で、ごめんなさい。
私だけじゃなく、恐らく、他の会社の面接官も、不採用だと思います。
会社が求めているのは、事務のプロ
さて、話を戻します。
今まで述べてきたとおり、接客販売から、事務職への応募は、
求められる要素が違うので、ちょっと無理があるかと思います。
分かりやすく言うと、接客販売の方は、
事務スキルが不足している場合が多いのです。
で、それを短期間で埋めるのは困難です。
ただ、実際の面接の場においては、意地悪な質問が飛んできます。
「あなたの事務の強みを教えて下さい」
・・・ここでひるんだら、あなたの負けです。
何か一つ、返さないと試合終了となります。
ここでは接客販売のネタを言うわけにはいかないので、
(それだと、他の候補者と同じく、不合格決定なので)
「実務経験が少ないので、MOSを勉強しています」くらいは言うべきだと思います。
●MOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト資格)
MOSとはエクセルやワードなどの、事務職・会計経理に不可欠なパソコンスキル
「マイクロソフト オフィス」(通称オフィス)のスキルを証明する資格
「マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)」のことで、
履歴書に書くことができる就職や転職に有利なパソコン資格です。・ワード(Word)
・エクセル(Excel)
・パワーポイント(PowerPoint)
・アクセス(Access)
・アウトルック(Outlook)事務職の仕事に就きたいと思っている方からスキルアップしたい方まで、
レベルや目的に合わせて学ぶことができます。●マイクロソフトオフィススペシャリストは就職に有利?MOS資格徹底解説!
https://www.brush-up.jp/guide/sc98【転職にも役立つMOS資格】
・文書などの資料作成がメインの「一般事務」
・会社の経理全般を担当する「経理事務」
・商品の受発注や在庫管理を行う「営業事務」
・商品の輸入や輸出に関わる「貿易事務」
・会社の社長や役員の補佐を務める「秘書」
事務職の採用の決め手は?
ここまでは、採用現場で起こっていることを書いてきました。
せっかくなので、私が考える事務職の採用基準を言います。
私が面接官だった場合の、事務職の採用の決め手とは・・・
シンプルに「自分が仕事を頼みやすい人」です。(笑)
ただ、そのひと言だと分かりにくいと思うので、
そこに含まれる要素を書いてみます。
事務職に求められる要素
- 仕事のスピード、正確さ、美しさ。
- 表情、声のトーン、リズム。
- その人から発せられるオープンな空気。
- 相手を理解する姿勢、ちょっとした気配り。
- 報告が短く、的を得ている。
- 先を考えながら仕事をしている。
短い面接で、候補者のすべて把握することはできません。
それに、これらの基準を満たす人も、なかなかいません。(笑)
ただ、面接質問に対する答え方を聞けば、近い人かどうかは、分かります。
結局、スキルどうこうではなく、その人のプロ意識、だと思います。
単に「接客販売の業務を通じて、対人スキルを磨いてきました」
ではなく、事務職になった場合、
●どういう場面で、どんなことが出来るのか?
●何を心がけながら、仕事に取り組むのか?
という、実際の場面を想像して、受け答えをされたら、
もっともっと、あなたの個性やスキルが面接官に印象付けられると思います。
「私が目指すべき事務職とはこういうものです」
と言えたら、未経験でも採用になる方は多いと思います。
さいごに・・・
さて、そろそろ終わります。
今日は、結構、厳しい言い方をしてしまい、ごめんなさい。
本日のまとめとしては、
他人に対して、あなたがどんな貢献ができるのかを、
念頭に置きながら、面接に臨んでいただけたらと思います。
以上が、未経験の方が事務職へ応募する際に心がけるべきポイントです。
なお、このすぐ下に、
未経験から事務職へキャリアチェンジされた
女性の成功事例(自己PRと志望動機)があります。
採用になったポイントも紹介しているので、参考にして頂けたらと思います。
本日も最後まで読んで頂き、有難うございました。